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新型コロナワクチンの有効率90%ってどういう意味?
ワクチンは、新型コロナウイルス感染症の収束に近づく希望の光。
世界各地でワクチンの接種が始まるなか、日本感染症学会は「COVID-19ワクチンに関する提言」を発表しました。
その内容に沿って、新型コロナのワクチンについて、シリーズで検証していきたいと思います。
1回目は有効率についてです。
ファイザーとモデルナのmRNAワクチン。
アメリカなどで接種が始まっているのは、製薬大手「ファイザー」のワクチンと製薬大手「モデルナ」のワクチンです。
両者はいずれも「mRNA」という遺伝子を使っています。
これは、ウイルスの遺伝情報を調べて人工的にmRNAを複製し、微細な脂質ナノ粒子に包んで接種するもの。
人の細胞内にmRNAが取り込まれると、新型コロナのたんぱく質がつくられ、免疫ができます。
mRNAワクチンは有効率90%以上。
ファイザーとモデルなのmRNAワクチンは、臨床試験で有効率90%以上という優れた成績がみられました。
これは、「90%以上の人には有効で、10%の人に効かない」もしくは「接種した人の90%はかからないが、10%の人にはかかる」という意味ではありません。
ワクチンの臨床試験では、接種群(ワクチンを接種するグループ)と非接種群(偽薬、ワクチン成分を含まない無害のものを接種するグループ)に分けて有効性や安全性を検証します。
その結果、「非接種群の発症率よりも接種群の発症率の方が90%少なかった」というのが、「有効率90%」という意味です。
すなわち発症リスクを10分の1に抑える効果があるということです。
ちなみに、インフルエンザワクチンの有効率は52.9%(2015/16シーズン)に留まるといいますから、それと比べると、かなり優秀なデータだといえそうです。
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