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脳・脊椎・神経|くも膜下出血

くも膜下出血の基礎知識

バットで殴られたような強烈な頭痛を感じたら・・・くも膜下出血のサインかも

2022年3月10日|384 VIEW

「くも膜下出血」は「脳血管障害(脳卒中)」のひとつに分類されます。脳の中の動脈にこぶのようなものができ、それが裂けて出血。突然、強い頭痛に見舞われます。頭痛が起きてから、すぐに意識を失って死に至ることがあり、治療が成功しても後遺症が残ることもある恐ろしい病気です。今回は「くも膜下出血」について解説していきます。

くも膜下出血の特徴的な症状は?

「脳血管障害(脳卒中)」のひとつに分類される「くも膜下出血」は、「バットやハンマーで殴られたような強烈な頭痛」を伴うのが特徴です。脳にダメージを及ぼす病気のため、重篤な後遺症を残すことも少なくありません。

くも膜下出血は、くも膜下腔に出血を生じて起こる病気です。
脳は外側から、硬膜・くも膜・軟膜と呼ばれる、三つの膜によって包まれています。くも膜下腔は、くも膜と軟膜の隙間になります。くも膜下出血の8割以上が、くも膜下腔の動脈の分岐部にできた脳動脈瘤の破裂が原因とされています。

脳動脈瘤は、くも膜下腔の動脈にできる風船のように膨らんだこぶ(瘤)を指します。血圧が上昇したり、強く打ったりした際に破裂するリスクが発生します。脳動脈瘤が破裂すると圧力の高い動脈の血液が、くも膜下腔内に流れ込み、くも膜下出血を発症します。脳動静脈奇形など先天的な血管の形態異常によって出血が起こる場合や、交通事故などで脳に強い衝撃を受けて血管が破裂して起こる場合もあります。

発症すると、ほとんど頭痛を感じないケースもありますが、大半は経験したことのないような強烈な頭痛に見舞われます。急に意識を失って、いびきをかいて寝たような状態になることもあります。

<症状>

・経験したことがないような激しい頭痛
・吐き気や嘔吐
・意識障害

くも膜下出血を引き起こす要因は?

加齢や先天的な要素が含まれていて、詳しい原因は解明されていません。ただし、高血圧・喫煙・多量の飲酒・強いストレスなどは危険因子として考えられます。そのほか遺伝も関係していると言われており、家族に「くも膜下出血」の発症者がいる場合は要注意です。男性よりも比較的女性に多く見られる病気であるのも特徴です。

くも膜下出血の予防・前兆は?

さまざまな危険因子のうち、高血圧や喫煙などが大きく影響すると言われているので、食生活の見直しや禁煙を行いましょう。
また、原因である脳動脈瘤は発見が難しいため、40歳以上の方は定期的に脳ドックを受けるのもおすすめです。

突発的に発症するのが、くも膜下出血の恐ろしいところですが、発症前に前兆として血圧が激しく変動したり、急に頭痛が起きる場合があります。

<くも膜下出血の前兆>

・血圧が激しく上昇または下降する
・急な頭痛が起きる(頭痛自体はそれほど強くない場合も)
・視力低下、めまい
・吐き気や嘔吐
・意識低下 など

くも膜下出血は自力で病院に辿り着けるか、意識不明になって運びこまれるかで生存率が大きく変わります。
早期発見は生存率に大きく関係しますので、血圧の変化や頭痛がいつもと違うと感じたら、すぐに収まってしまったとしても早めに病院を受診しましょう。


参考文献・出典など
日本脳卒中学会
■病院検索ⅰタウンくも膜下出血
■オムロンヘルスケアジャパンvol.71 「くも膜下出血」を予防しよう

画像提供:PIXTA

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