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アルコール依存症候群|心

アルコール依存症候群の基礎知識

飲酒の制御ができなくなるアルコール依存症候群

2022年3月28日|1,385 VIEW

アルコール依存症候群(いぞんしょうこうぐん)は、ご自身で飲酒のコントロールができなくなってしまう病気です。アルコール依存症候群は、精神の病気に位置付けられているため、医療機関での治療が必要です。この病気は、重症化するまでは、ご自身も周りの方々も気づくことが難しく、何か大きな問題を起こしてから発覚することも珍しくありません。アルコール依存症候群の予防、早期発見・早期治療のために、正しい知識を身に着けましょう。

アルコール依存症候群の特徴的な症状

アルコール依存症候群の症状には、「精神依存」と「身体依存」があります。

精神依存

・仕事中など飲酒してはいけないときも「お酒を飲みたい」と思ったり、お酒を飲んでしまう
・お酒を飲みだすと、飲む量のコントロールができない
・周りの人に嘘をついてでもお酒を飲んでしまう
・休みの日は、1日中お酒を飲んでいる
・飲酒以外への関心が薄れる

身体依存

・お酒をたくさん飲んだ覚えはないのに、ブラックアウト(飲酒時の記憶がなくなること)する
・肝機能異常
・酔うまでに必要なお酒の量が増える
・お酒を飲んでいないと離脱症状(禁断症状)がでる
※離脱症状の具体例
 -手指や全身が震える
 -不安になったり、イライラする
 -汗をかく
 -幻覚や幻聴が起こる
 -眠れなかったり、寝ても頻繁に目が覚めてしまう
 -血圧の上昇
 -不整脈
 など

アルコール依存症候群になる原因は?

アルコール依存症候群になる原因は「長期に及ぶ多量の飲酒」だと言われています。

原因について、もう少し段階的に説明していきます。
①長期的な飲酒や多量の飲酒によって、アルコールへの耐性がつく
②耐性がつく前と同等の効果を得ようと、飲酒量が増加する
③①と②を繰り返すことで、次第に飲酒の頻度や量を自分でコントロールできなくなる
④アルコール依存症候群の症状が出る
また、アルコール依存症候群が重症化していくと、脳が体内にアルコールが入っている状態を正常と認識するようになります。そして、体内のアルコールが切れると、その状態を異常だと脳が認識し、上記で紹介した「離脱症状」として様々な悪影響が身体や精神に発生するようになります。

アルコール依存症候群の治療は自分だけで可能?

残念ながらアルコール依存症の方は、飲酒のリスクに半ば気づいていながらも、「自分は依存症ではない」と否認して、本人が医療機関を受診することは滅多にありません。また、自分自身も周囲の方も初期症状に気付かず重症化していたという傾向があります。
そのため、ご家族や周囲の方がアルコール依存症の理解を深めることが、早期発見・早期治療につながります。

・徐々に飲酒量が増えている
・酒を飲むスピードが早い
・長時間酒を飲み、回復にも時間がかかる
・酒を飲まないと、手や全身の震え、イライラする、発汗などの離脱症状が出る

上記のような症状が見られた場合には、ご家族だけで悩まず精神科や心療内科の病院やクリニックや専門相談窓口などに相談してみましょう。


参考文献・出典など
■依存症対策全国センターアルコール依存症の症状とサイン
■厚生労働省 e-ヘルスネットアルコール依存症
■神奈川県公式ウェブサイトアルコール依存症
■大塚製薬減酒.jp『アルコール依存症と向き合う』
■アルコール依存症治療ナビアルコール依存症の症状

画像提供:PIXTA

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