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先天性心疾患(小児)|子供

先天性心疾患の基礎知識

赤ちゃんの100人に1人に見られる生まれつきの心臓の病気。

2021年11月19日|2,546 VIEW

子どもの心臓病の70〜80%は先天性の心疾患で、生まれつきの心臓の異常です。赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときに発見されることもあります。

先天性心疾患とは?

先天性心疾患は、生まれたときから心臓に異常がある病気です。 たとえば、「生まれつき心臓の壁に穴があいている」「弁が狭く、血液の流れが悪い」「4つある心臓の部屋が2つしかない」など。
これらの病気を総称して、先天性心疾患といいます。その種類はざっと40以上も。自然に治ってしまうほど軽い症状も含めると、赤ちゃんの100人に1人(※)は、生まれたとき心臓に何らかの問題を持っているといわれています。
先天性心疾患の原因は、一つに特定することはできません。赤ちゃんの遺伝子の異常、お母さんのおなかの中での赤ちゃんの環境など、さまざまな要因が重なって病気になります。赤ちゃんの命がお母さんのお腹の中に宿り、やがて拍動を開始する、という過程で起こるわずかな変化が、心臓の発育と形成に異常を及ぼすと考えられています。

  • 100人に1人という数字は、元気に生まれてきた赤ちゃんの数です。

先天性心疾患のタイプと症状は…。

先天性心疾患は大きく2つの種類に分けられます。

非チアノーゼ性心疾患

心臓に穴があいていて、大量の血液が心臓と肺の間を空回りするために心臓や肺に負担のかかるタイプ。先天性心疾患の60~70%を占めます。チアノーゼとは、血液中の酸素の不足が原因で、皮膚が青っぽく変色すること。
非チアノーゼ性心疾患は見た目にはわかりにくいのですが、赤ちゃんは呼吸が速く苦しそうになり、汗をたくさんかきます。ミルクをあまり飲むことができず、体重が増えない、などの症状が出てきます。

チアノーゼ性心疾患

血液中の酸素が不足し、皮膚の色が悪くなるチアノーゼを主な症状とするタイプ。先天性心疾患の30~40%を占めます。
体重は比較的順調に増加しますが、泣いたり、息んだり、熱を出したりしたときに全身が紫色になり、危険な状態になることがあります。

先天性心疾患の代表的な病気は…。

非チアノーゼ性心疾患、チアノーゼ性心疾患のそれぞれに、さまざまな病気があります。代表的な病気を紹介しましょう。

非チアノーゼ性心疾患

●心房中隔欠損症
血液を受け取る役割を果たす右心房と左心房の間の壁に穴があいている状態。
●心室中隔欠損症
血液を送り出す役割を果たしている右心室と左心室の間の壁に穴があいている病気。
●動脈管開存症
動脈管(大動脈と肺動脈間に存在する血管)が、出生後も自然閉鎖せず開いた状態の疾患。

チアノーゼ性心疾患

●肺動脈閉鎖症
肺動脈弁、肺動脈弁の下、または肺動脈弁の上で閉鎖している状態。
●ファロー四徴症
心室中隔欠損、肺動脈狭窄、大動脈騎乗、右室肥大の4つを併せ持つ病気。
●完全大血管転位症
右房と右室、左房と左室が正常につながり、右室から大動脈が、左室から肺動脈が起始している病気。
●三尖弁閉鎖症
右心室の入り口の弁である三尖弁が閉鎖していて、右心房と右心室の血液の交通がない病気。


参考文献・出典など
■日本心臓財団「子どもの心臓病とは」

画像提供:PIXTA

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