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病院・クリニックからのトピックス
岡崎市民病院

【地域医療を学ぼう!】地域連携パス

賢く病院を利用するために

2021年4月22日|543 VIEW

複数の医療機関が診療計画を共有することで、患者さんが一貫した治療を切れ間なく受けられるようにします。

共通の診療計画書に基づき、地域医療機関が連携して治療します。

プロジェクトを進める場合、多くの人が工程をスケジュール化して進行を管理すると思います。これは医療の世界でも同じで、病院は入院患者さん一人ひとりにクリニカルパスと呼ばれる診療計画書を作成し、その計画に基づいて治療を行っています。
クリニカルパスは、通常、1つの医療機関における治療計画を定めるものです。急性期病院から回復期病院に転院し、退院後は診療所で治療を続ける…というようなケースには使えません。そうした場合に必要になるのが「地域連携パス」です。地域連携パスは複数の医療機関に共通の診療計画書のことで、施設の壁を超えたスムーズな治療を可能にします。

病気の特性に応じた、2種類の地域連携パスがあります。

地域連携パスには「一方向型」と「循環型」の2種類があります。一方向型は、急性期病院から回復期病院、そしてかかりつけ医というように、一方通行で流れる診療計画書です。脳卒中や大腿骨近位部骨折などでよく用いられます。これに対し循環型は、急性期病院とかかりつけ医を行き来するような診療計画書のこと。代表的な疾患はがんや糖尿病です。

岡崎市民病院では?

患者さんが安心して治療を受けられるよう、多様な疾患に対し地域連携パスを活用しています。

当院では、地域連携パスを積極的に活用しています。今は、脳卒中、大腿骨近位部骨折、がん、糖尿病、慢性腎臓病などの疾患が対象ですが、地域医療機関の役割分担と連携が推進されるなか、今後も適用疾患は広がっていくと思います。
その1つが心不全地域連携パスです。心不全の治療を行う上では「いかに自宅療養中に悪化させないか」が重要になります。そしてそのためには、当院と地域の診療所が連携して患者さんを支えていかなければなりません。当院では現在、心不全サポートチームが中心となって、心不全患者さんに対する循環型の地域連携パスを模索しています。すでに原案は完成しており、今後少しずつ運用しながら地域の先生方のご意見をうかがい、ベストな形に仕上げていく予定です。

 

 

 

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