西尾市民病院〈発〉

【病気のおはなし】大腿骨頚部骨折

西尾市民病院のCure

2020.12.1875 views

高齢女性に多い骨折。すぐに適切な治療をしないと、要介護状態になるリスクも。

01 加齢で骨がもろくなると骨折しやすくなります。

大腿骨は、脚のつけ根からひざあたりまである太ももの骨のこと。その先端にある骨頭(こっとう)の下の部分が折れてしまうのが、大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)。骨頭の少し下の部分が折れるのが、「大腿骨転子部骨折(だいたいこつてんしぶこっせつ)」といいます。
大腿骨の骨折は、高齢女性に多く発生します。その理由は、加齢により骨がもろくなるとともに、バランス感覚が衰え、転びやすくなるから。とくに、骨粗しょう症を患う方は注意が必要です。ちょっとした段差につまずいて転んだり、フローリングの床で滑って転倒するだけで骨折することもあります。

02 治療方法の基本は外科手術です。

大腿骨頚部が折れているかどうかを調べるには、レントゲンによる検査を行います。その上でCT検査やMRI検査などを行い、詳しく調べることもあります。
基本的な治療方法は、外科手術です。できるだけ早く手術をして、リハビリテーションに取り組み、寝たきりになるのを防ぎます。骨のずれが小さい場合は、骨を金属などの器具で固定して、折れた部分をくっつける「骨接合術」を行います。但し、骨が大きくずれてしまった場合、骨頭部に血流が行かなくなり、骨頭壊死を起こすリスクがあります。そのため骨頭を、金属などでできた人工骨頭に置き換える「人工骨頭置換術」を行います。さらに、股関節が著しく壊れてしまった場合、人工股関節に入れ替える「人工股関節置換術」を行います。

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整形外科部長
犬飼規夫
早期の手術とリハビリテーションで生活を取り戻します。

大腿骨頚部骨折は、高齢女性に多く発生する骨折です。当院では年間約170例の手術を行い、地域連携パス(治療計画に沿って、地域の医療機関と継続的に診療を行う仕組み)を運用して、術後のリハビリテーションを地域の回復期リハビリテーション病院へ依頼しています。
治療のポイントは、いかに以前の生活を取り戻すか。大腿骨頚部を骨折すると、痛みで動けなくなります。そうなると活動範囲が狭くなり、生活の質が低下するとともに、認知症や慢性疾患が悪化することもあります。そのため当院では、高齢であってもできる限り早期に手術を行い、リハビリテーションに取り組むよう治療を進めています。また、骨折を防ぐには、日頃から転倒予防に配慮した住環境を整えることも大切です。

 

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    西尾市民病院
    西尾市民病院は、6市で構成される西三河南部西医療圏の最南部に位置する西尾市の中核病院です。二次救急病院として年間約4000件の救急搬送患者を受け入れています。急性期病棟と地域包括ケア病棟を有し、集中的な医学的管理が必要な急性期治療を担うとともに、急性期後すぐには在宅や施設へ移行することが困難な患者さんの在宅復帰を支援しています。

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