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安城更生病院

【支援機能のご紹介】脳卒中リハビリテーション

安城更生のCARE

2020年7月7日|1,121 VIEW

全身状態を正確に把握し、入院翌日からスタートさせます。

脳卒中を患い、一命を取り留めた患者さんの症状は、疾患や発症前の状態によってさまざまです。治療の成果でほとんど障害の残らない方もいれば、残念ながら重い後遺症が残る方もいらっしゃいます。そうしたケースで重要になってくるのが、リハビリテーションです。
脳卒中のリハビリテーションは、主治医が患者さんの安静度を判断し、リハビリスタッフにリハビリテーション開始を指示すると、すぐに始まります。ほとんどの方が、入院した翌日からスタート。それほど早期に開始する理由は、早期ほどリハビリテーションの効果が上がり、廃用症候群の防止をすることにあります。廃用症候群とは、安静状態を継続することにより、器官や筋肉の機能が失われたり、萎縮する症状のことで、身体能力の低下や精神状態への悪影響をもたらします。その進行は早く、ことに高齢者はその現象が顕著です。これを防ぐには、できる限り早く体を起こすことが大切であり、過度の安静は、ご本人のその後の自立の妨げに繋がります。もちろん、発症間もない患者さんであるために、不安定なバイタル(呼吸・体温・血圧・脈拍・意識レベル・尿量)を正確に計測し、全身状態をしっかりと把握するところから始めていきます。

 

日常生活を再建する手立てを、一緒に考え、組み立てます。

急性期のリハビリテーションでは、体を起こす、ベッドに座る、立ち上がる、食べる、歩くといったことをめざします。その際に私たちが留意するのは、患者さんの精神面です。自分の状態をすぐには受け入れられない。また、今後どうなるのかという不安があって当然です。そうした患者さんの心情を理解し、訴えやお話をしっかりと受け止めるなど、常に精神的なアプローチを考慮しています。
リハビリテーションの語源は、「再び生活に適する」というものです。後遺症が残り、脳卒中を患う前と全く同じ身体機能ではなくなっても、残った機能に応じて、日常生活を再建する手立てはあります。それをご本人、ご家族と一緒に考え、組み立てていくのがリハビリスタッフ。画一的ではないオーダーメイドの機能回復訓練・指導を提供していきます。

Leader’s message

リハビリテーション技術科 課長
畔上佳広
より円滑に次のステージへとバトンを渡すことに注力しています。

脳卒中リハビリテーションは、発症直後から始まり、急性期、回復期、そして、自宅や施設に戻った生活期においても、継続的に必要です。高度急性期病院としてそのスタートを切る私たちは、早期導入を図るとともに、次の回復期病院・病床へと、より円滑にバトンを渡していくことに注力しています。その取り組みの一つとして、回復期病院との地域連携強化を始めました。双方の職員同士が交流を深め、互いの良いところや改善すべき点を見直すなど、患者さんがより良い生活を実現できるよう関係を深めています。

 

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