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病院の〈知識〉を生活者の〈知恵〉へ
安城更生病院

【診療機能のご紹介】腎代替療法

安城更生病院のCURE

2020年1月8日|1,041 VIEW

血液透析、腹膜透析、腎臓移植。3種類の腎代替療法があります。

慢性腎臓病では、進行性の腎機能低下によって腎機能が正常の15%以下となると、血液透析か腹膜透析、または腎臓移植が必要となります。血液透析は、血液の体外循環により人工腎臓に血液を通し、尿毒素を除去する療法。腕に特殊な血管(透析用シャント)が必要であり、当院ではその外科的造設など、血液透析実施の導入を担います。また、腹膜透析は、自分の腹膜を使って、尿毒素の除去を行う療法。カテーテルの腹膜内への埋め込み手術をはじめ、腹膜透析は基本的に当院での実施・管理となります。腹膜透析においては、週に1度程度、血液透析を加え、透析効率を充分に確保する〈ハイブリッド型腹膜透析〉もあります。腎機能の慢性低下を抑えることができるとともに、ご本人が望む生活の質を維持する面で有用性があります。そして、腎臓移植は、当院では行っていませんが、名古屋大学医学部附属病院や名古屋第二赤十字病院と連携体制にあり、これまで何人もの方が手術を受けています。両病院とは、それぞれ合同の症例検討会を行い、そこでの知見、資料などを他の患者さんに紹介するなど、治療の選択肢を広げることへ繋いでいます。

データ通信機能を有した腹膜透析装置を試験的に導入。

腹膜透析において、当院は、就寝時に腹膜透析液を交換する、新たな自動腹膜灌流用装置を導入しています。これは、患者さんが安心して在宅治療を行えるようサポート機能を搭載した機器ですが、特筆すべきは、データ通信機能を有していること。当院の医師が患者さんの治療データにアクセスし、治療効果をモニタリング、設定変更も可能であり、遠隔から患者さんの治療状況を管理することができます。もちろん、個人に関するデータのため、セキュリティ管理が不可欠ですが、一定のルールに基づいた運用を図ることで、その管理も万全の体制になるものと考えています。将来的には、診療所の医師と一緒に治療管理を行うといった期待も広がっています。

Doctor’s message

腎臓内科 代表部長 森永貴理
地域全体の健康水準を上げるための下支えをする診療科をめざします。

当院では、腎疾患を持つ患者さんの手術が増えています。そうした方々から、「安城更生病院には腎臓内科があるから安心」と、思っていただける診療科でありたいですね。そのためには私たちスタッフのレベルアップが不可欠です。医師については、果敢に腎臓内科専門医をめざす若手医師が増えていますし、メディカルスタッフも腎臓病の専門資格に挑戦する人が増えています。そうしたスタッフの総合力をさらに高めること。それが良い医療に繋がり、地域の方々の幸福感にも繋がると考えます。

 

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