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病院・クリニックからのトピックス
岡崎市民病院

【治療を学ぼう】がんゲノム医療

岡崎市民病院のCure

2021年7月12日|111 VIEW

がんゲノム医療とは?

一人ひとり異なるがんの遺伝子の変異を調べ、治療の最適化や予防予測を行います。

がんゲノム医療の目的は予防と治療の二つがあります。


がんは遺伝子の変異による病気です。そこで、遺伝子変異に基づいて診断・治療する「がんゲノム医療」の取り組みが進んでいます。ゲノムは、遺伝子+染色体の造語で、DNAすべての遺伝情報を指します。
がんゲノム医療は大きく分けて、二つあります。一つは、がんの遺伝が心配な方を対象に、遺伝カウンセリングや遺伝学的検査を行う「個別化予防」。二つ目は、がんの薬物療法が必要な方を対象に、遺伝子の変異を調べ、最適な治療薬を選定する「個別化治療」です。これまでがんの治療薬は、肺、大腸など臓器によって決められていました。しかし、がんゲノム医療によって、共通の遺伝子の変異があれば、違う臓器の治療薬でも効果が期待できることがわかり、治療薬の選択肢が広がります。

「がん遺伝子パネル検査」で一度に多数の遺伝子を調べます。


がんの遺伝子変異を調べるために、令和元年6月より、「がん遺伝子パネル検査」が保険適用になりました。これは、次世代シークエンサーという装置を使い、100種類以上のがん遺伝子の変異を1回の検査で調べるものです。従来は1回の検査で1遺伝子しか調べられなかったので、これは非常に大きな進歩だといえます。
但し、この検査は標準治療を終えた患者さんが対象で、固形がんであることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。また、検査しても、有効な薬剤が見つからないこともあり、検査から治療開始まで時間がかかるという難点もあります。今後、こうした課題を一つひとつ克服しながら、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療を発展させていくことが期待されています。

 

Doctor’s message

がんセンター長・乳腺外科統括部長
村田 透
「がんゲノム医療連携病院」として個別化予防と個別化治療を推進します。

今、日本全国で、がんゲノム医療の体制づくりが進められています。がんゲノム医療中核拠点病院(12カ所)を中心に、がんゲノム医療拠点病院(33カ所)、がんゲノム医療連携病院(180カ所)が整備されています。
当院は令和2年4月、がんゲノム医療連携病院に指定され、遺伝カウンセリングの提供やがん遺伝子パネル検査による医療の提供に取り組んでいます。しかし実際のところ、上でも述べているように、検査しても有効な治療薬が見つかるケースは十数%にすぎません。今後、治療薬の進歩とともに、さらに個別化治療を推進できるよう、臨床実績を積み重ねていきたいと思います。

 

 

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