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みよし市民病院

【療養支援のおはなし】認知症看護

私たちのCare

2021年6月10日|971 VIEW

患者さんの意思を尊重し生活の質を保てるような専門的なケアを実践しています。

認知症患者さんを深く理解するために。


認知症患者さんは落ち着ける環境をつくると、症状や問題行動を和らげることができます。そのため当院では、まずは患者さん一人ひとりを深く理解するところからスタート。どんな仕事をしていたか、どんな趣味をお持ちか、どんなふうに家で過ごしているかなど。それぞれの生活史を把握した上で、入院中の生活を支えていきます。たとえば、一人暮らしの方なら、一人で落ち着いて食事できるように配慮したり。ゴルフの好きな方なら、ゴルフ番組を観ていただくなど、ご本人が安心して過ごせる入院環境づくりに力を入れています。

 

薬や行動抑制だけに頼らない看護をめざして。

急に暴れるように見える認知症患者さんですが、実はその行動にはさまざまな理由があります。たとえば、夜に徘徊する患者さんの場合、どうして眠れないのか、理由を探っていきます。活動量が足りないようなら、昼間、ナースステーションで塗り絵や折り紙などをしていただき、よく眠れるようになる方もいらっしゃいます。また、日常の動作をお手伝いする際、手で払いのける方がいますが、それは機嫌が悪いのではなく、驚いているだけかもしれません。その場合、目と目を合わせ、ゆっくり説明すると、きちんと理解していただけます。
このように、患者さんの思いや行動をよく理解し、こちらのケアも理解していただくことが、認知症看護の基本です。病棟看護師一人ひとりが認知症への理解を深め、丁寧にアプローチするよう心がけています。

スタッフからのメッセージ

認知症看護認定看護師
左)近藤千春(3病棟) 右)日浦麻喜(1病棟)
認知症患者さんのために、私たちができることを。

入院がきっかけで認知機能が悪化する患者さん、治療が終わっても認知症のために自宅に戻れない患者さんなど、認知症ゆえに苦しんでいる患者さんやご家族が多くいらっしゃいます。そうした方々の少しでも力になりたいと考え、私たちは認知症看護の専門知識と技術を習得。病棟看護師たちと一緒になって、より良い看護が提供できるよう日々努力しています。
認知症に対する偏見を取り除き、ご本人の気持ちを理解するようにアプローチすることで、心穏やかな入院生活を過ごしていただけます。また、生活のリズムを取り戻せば、退院して在宅療養していただくこともできます。一人でも多くの認知症患者さんに在宅の暮らしに戻っていただけるように、ご家族の協力もいただきながら、これからも全力で取り組んでいきたいと思います。

 

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