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5疾病・5事業|5疾病
糖尿病

糖尿病——①発症予防と早期発見

2021年11月18日|382 VIEW

厚生労働省が重点的に医療提供体制づくりを進めるテーマとして、5疾病・5事業があります。今回はそのなかで「糖尿病」を取り上げ、発症予防と早期発見の取り組みについて紹介します。
◎5疾病・5事業については、こちらをごらんください。

糖尿病は早期に発見することが大切。

「糖尿病」は、インスリン作用の不足による慢性の高血糖状態を主な特徴とする代謝疾患群です。糖尿病は、インスリンを合成・分泌する細胞の破壊・消失によるインスリン作用不足を主要因とする「I型糖尿病」、遺伝因子に加え、過食や運動不足などの環境因子が加わり発症する「II型糖尿病」があります。高齢化の進展に伴い、II型糖尿病の増加が課題になっています。
糖尿病はそのままにしておくと、網膜症、腎症、神経障害などの合併症を引き起こすため、発症予防と早期発見の対策が必要です。国では、医療機関に対し、糖尿病が疑われる人を適切にスクリーニングし、生活習慣の改善につなげるような取り組みを促しています。
また、厚生労働省補助事業として「糖尿病予防戦略事業」を実施し、糖尿病の発症予防のために生活習慣を改善に取り組もうとしている人たちを支援する環境の整備を進めています。

岐阜県、そして岐阜医療圏の予防・健診・保健指導の取り組み。

岐阜県では、県の健康増進計画である「第3次ヘルスプランぎふ21」に基づき、総合的な生活習慣病対策や糖尿病対策を推進しています。
糖尿病の発症予防と早期発見のために大切なのは、特定健康診査と特定保健指導です。特定健康診査の受診率は上昇傾向にありますが、その数値は低く、岐阜医療圏における健診(市町村国民健康保険特定健康診査)の受診率は34.7%(2015年度)と、低いレベルにとどまっています。また、岐阜医療圏では、健診の結果、メタボリックシンドローム該当者は17.5%で、これは全国の16.8%を上回ります(2015年)。さらに、岐阜医療圏の特定保健指導終了率は、全国平均をやや上回っていますが、3割に届きません。
特定健康診査と特定保健指導の受診率を向上に向けて、岐阜県および岐阜医療圏では今後、働く年齢層が受けやすい健診、保健指導受診機会を確保するといった環境を整備していく考えです。

糖尿病の発症予防と早期発見、その目標は?

糖尿病の早期発見と初期治療を充実させるには、地域のかかりつけ医が重要な役割を担います。岐阜県医師会では「岐阜県糖尿病対策推進協議会」を設置し、関係機関の連携のもと糖尿病対策を推進し、とくに発症予防と治療の質の向上に努めています。具体的には医療従事者への研修、糖尿病を判定する検査(経口ブドウ糖負荷試験など)のマニュアルなどの周知に取り組んでいます。
また、糖尿病の発症予防と早期発見をめざすには、県民に糖尿病予防のための正しい知識を身につけてもらうことも大切です。知識の啓発も含め、岐阜県ではいくつかの目標値を定めています。その一例を下記にご紹介します。

    指標項目 現状値 目標値
    特定健康診査受診率 49.0%(2015年度) 70.0%以上(2024年度)
    特定保健指導終了率 23.1%(2015年度) 45.0%以上(2024年度)
    糖尿病の合併症(慢性腎臓病)を知っている人の割合 21.5%(2016年度) 50.0%以上(2023年度)
    糖尿病が強く疑われる人の割合(HbAlc6.5以上の人) 5.6%(2014年度) 5.0%以下(2023年度)
    糖尿病予備軍の割合(HbAlc5.6〜6.5未満の人) 38.7%(2014年度) 35.0%以下(2023年度)


参考文献・出典など
■厚生労働省「第7次医療計画について」
■厚生労働省「第7次医療計画における5疾病・5事業 (がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患、救急、災害、へき地、周産期、小児)及び在宅医療の医療体制」
■岐阜県「第7期保健医療計画」
■岐阜県「第3次ヘルスプランぎふ21(岐阜県健康増進計画)」

画像提供:PIXTA

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