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5疾病・5事業|5疾病
がん

がん——③がんの予防と検診

2021年11月18日|3 VIEW

厚生労働省が重点的に医療提供体制づくりを進めるテーマとして、5疾病・5事業があります。今回はそのなかで「がん」を取り上げ、予防と検診の取り組みについて紹介します。
◎5疾病・5事業については、こちらをごらんください。

科学的根拠に基づくがん予防の呼びかけ。

国は、がんの予防に目を向けた取り組みに力を注いでいます。がんは、さまざまな要因によって発症していると考えられており、その中には予防できるものも多く含まれています。日本人では、男性のがんの53.3%、女性のがんの27.8%は、生活習慣や感染が原因でがんとなったと考えられています。
国立がん研究センターをはじめとする研究グループでは、日本人を対象としたこれまでの研究を調べました。その結果、日本人のがんの予防にとって重要な、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」「感染」の6つの要因を取りあげ、「日本人のためのがん予防法」を定めました。このうち、「感染」以外は日頃の生活習慣に関わるものであり、健康習慣を実践することで、がんになる確率を低くするよう呼びかけています。

岐阜県におけるがん予防の取り組み。

岐阜県では、市町村や職域などで、さまざまな機会を通して、がんに関する啓発や教育が行われています。
主なリスク因子である喫煙率については、男女ともに低下傾向にありますが、家庭での受動喫煙の機会は増加しています。喫煙がもたらす健康への悪影響(肺がん、心臓病、妊娠に関連した異常、歯周病、COPD:慢性閉塞性肺疾患など)について啓発を一層進め、幼少期からの喫煙防止教育に取り組んでいく方針です。
禁煙対策に貢献する禁煙外来を設置している医療期間数は県内全体で増加しています。岐阜医療圏においても数多く設置されています。

国のがん検診の目標は受診率50%以上。

国は、がん検診の受診率を50%以上とすることを目標に、がん検診を推進しています。国が推進しているがん検診は、科学的根拠に基づいて効果があると判断した5種類です。がん検診が市町村の事業として行われるよう、指針を示しています。
がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことでがんによる死亡を減らすこと。検診は症状のない人が対象で、ターゲットとする病気を発見するために行われるものです。また、「がん検診」にはデメリットもあることから、利益が不利益を上まわる検診だけを受けることが大切です。デメリットとしては、がんが100%見つかるわけではないことや不要な検査や治療を招くことなどがあります。

  • 国が推奨するがん検診
    • 胃がん検診
    • 子宮頸がん検診
    • 肺がん検診
    • 乳がん検診
    • 大腸がん検診

岐阜県のがん検診の取り組み。

岐阜県のがん検診受診率は、子宮がん検診を除いて上昇していますが、乳がん検診以外は全国より低い状況です。とくに女性のがん検診受診率が伸び悩む傾向にあります。また、市町村が実施するがん検診の精密検査受診率はいずれも目標の90%に達しておらず、適切に医療機関につながっていない人がいると考えられます(2018年度)。
がん検診の受診率を高めるために、岐阜医療圏では、7つの市町村が受診率向上に効果的なコール・リコール(個別受診勧奨・再勧奨)に取り組んでいます。取り組んでいる市町村数の割合は77.8%で、県内の他の医療圏と比べてもっとも高くなっています(2017年度)。
また、がんを早期に発見するためには精度の高いがん検診を実施することが必要です。そのため県では、岐阜県生活習慣病検診等管理指導審議会を設置し、胃・肺・大腸・子宮・乳の各がん検診の実施体制や、受診率・要精密検査受診率の指標について検証を実施しています。


参考文献・出典など
■厚生労働省ホームページ「がん診療連携拠点病院等」
■岐阜県「第7期保健医療計画」
■国立がん研究センター「がん情報サービス」
■岐阜県「第3次岐阜県がん対策推進計画」

画像提供:PIXTA

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