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アルツハイマー病の原因である脳内のアミロイドβを取り除く。
この新薬は、日本の大手製薬会社のエーザイとアメリカのバイオジェンが共同で開発しました。
アルツハイマー病の主な原因とされるのは、アミロイドβというタンパク質が脳にたまり、神経細胞を破壊することです。
現在の治療法は症状を和らげるだけで、病状の進行を止めるわけではありません。
しかし、レカネマブは脳内のアミロイドβを取り除くことで、病状の進行を遅らせる可能性があります。
症状の進行を平均で約2〜3年遅らせる可能性も。
最終段階の臨床試験で明らかになったのは、レカネマブを2週間に一度点滴すると、1年半後の認知機能の低下が約27%抑制されたという結果です。
さらに、症状の進行を平均で約2〜3年遅らせることも可能だと推測されています。
ただし、この薬の効果が最も期待できるのは、認知症発症前の「軽度認知障害」の段階や、アルツハイマー病が初めて診断された早い段階です。
使用に向けた課題が多い。
副作用に関しては、薬を投与された患者のうち約17.3%で脳の出血が、12.6%で脳の腫れが確認されました。
また、この薬を使用する前には、アミロイドβが脳にどれくらいたまっているかを確認する専門的な検査が必要です。
ただ、この検査は現在、限られた医療機関でしか実施できません。
さらに、ガイドラインと薬価の設定も今後の課題となっています。
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今回はアルツハイマー病の新薬がどんな薬かについて解説しました。
この新薬の登場により、新たなステージに進んだ認知症の治療。
しかし、まだ解決しなければならない課題も多く、今後の動向に注目が集まっています。
※参考サイト
■NHK「アルツハイマー病新薬 “使用を認める” 厚労省専門家部会」
■NHK「アルツハイマー病新薬 早ければ年内にも患者に使用へ」
■NHK解説委員室「光が見えてきた⁉ アルツハイマー病治療」
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