中日新聞LINKED〈発〉

子どもの新型コロナウイルス感染症について、わかっていること②

パート2

2020.12.111,175 views

今回は、「子どもの新型コロナウイルス感染症についてわかっていることパート2」として、妊婦と赤ちゃんの感染、母乳からの感染、感染が拡大することに関連した子どもへの影響などについて紹介します。
 

妊婦の感染症例では赤ちゃんも感染する例は稀

感染している妊婦さんは、入院管理が必要となるリスクが高まることがわかっています。

特に、高齢・肥満・基礎疾患(妊娠前からの糖尿病や高血圧)を持っている人は、重症化しやすいとされています。また、感染していない妊婦さんに比べると、早産になることも増える傾向があります。

しかし、赤ちゃんも感染している例は少ないのが現状です。

 

母乳から感染するという証拠はない

母親が感染している場合、赤ちゃんへの接触や咳を介して子どもに感染させるリスクがあります。現在のところ、母乳から感染することは確認されていませんが、様々なリスクを考慮して母子分離、直接母乳の制限が行われています。

母乳中からウイルス遺伝子が検出されたという報告がありますが、そのウイルスが感染性があるかどうかは不明です。日本小児科学会では、母乳の利点を考えると、現時点でやめておいたほうがよいということはないとしています。次のような方法を提案しています。

母親の病状や希望によって下記の方法があります。

① 授乳前の確実な手洗いと消毒、マスクを着用して直接授乳する。
② 確実な手洗いと消毒後に搾乳をして、感染していない介護者による授乳する。
③ 母乳の利点を説明した上で、ミルクを選択する場合はミルクを授乳する。 

新生児が重症化しやすいかどうかは不明

新生児での感染例は軽症ですが、母親に比べるとウイルスの排泄量が多く、鼻咽頭・唾液・便だけでなく血液や尿からもウイルスが検出されています。

子どもは感染しにくいが、感染力が強いかは不明

子どもが大人よりも感染しにくい可能性があることが示されていますが、子どもからの感染力が大人よりも強いかはまだわかっていません。

新型コロナウイルス感染に関連する子どもへの影響

現在のところ、子どもへの新型コロナウイルスの感染自体は、深刻な影響は出ていません。しかし、次のように新型コロナウイルスが流行することで社会活動が変化することによって、子どもへの様々なリスクが高まっている状態です。

① 学校の閉鎖によって、子どもは教育を受ける機会がなくなり、子どもを抑うつ傾向、情緒障害に陥らせている。
② 学校給食や子ども食堂の食事でかろうじて食事を摂っていた子どもは困窮する。
③ 虐待を受けている子どもは逃げ場がなくなる。
④ 乳幼児健診の機会を逃すと、健康問題や親の育児不安の介入機会を逃してしまう。
⑤ 予防接種の機会を先延ばしにすると、本来予防できる感染症にかかってしまうリスクがある。
⑥ 療育施設での受け入れなどが制限されると、医療的ケア児の様々なリスクが高まり、家庭内での負担が大きくなる。 

■参考
・日本小児科学会 「小児のコロナウイルス感染症2019(COVID-19)に関する医学的知見の現状」 
・日本小児科学会 「新型コロナウイルス感染症に関するQ&Aについて」

画像提供:PIXTA

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