中日新聞LINKED〈発〉

コロナ禍の最中でも受診すべき、ほかの病気。

第1回 :胸の痛み(心筋梗塞)

2020.05.11380 views

新型コロナウイルス感染症の拡大につれ、院内感染を恐れて、持病などがあっても受診を控える人が増えています。病気の緊急性が低い場合はいいのですが、そうでない場合は病気の悪化につながる懸念があります。そこでLINKEDでは、身体の部位ごとにどんな症状が出れば、迷うことなく受診すべきか、シリーズで紹介していきたいと思います。
コロナ禍の最中だからこそ、知っておきたい健康の基本情報をお届けします。

突然の激しい胸の痛みは、すぐ119番。

胸が痛くなっても「とりあえず様子を見よう」「しばらく休めば治るだろう」と考える人も多いと思います。しかし、胸の左から真ん中にかけて、こんな痛みがあったときは、迷うことなく救急車を呼びましょう。突然の胸痛は心筋梗塞の可能性があり、一刻を争います。

■今まで経験したことがない激しい胸痛
■締めつけられるような胸の痛み
■重苦しい胸の痛み
■運動していないのに感じる胸の痛み
■安静にしていても治らない胸の痛み
■冷や汗を伴う胸の痛み

心筋梗塞には、胸痛以外にもさまざまなサインがあります。

■息苦しさ ■吐き気 ■冷や汗 ■喉の違和感 ■歯・あご・首・肩・背中・みぞおちなどの痛み

これらの症状が続く場合も、迷わず救急車を呼びましょう。

心筋梗塞は、心臓に血液が送られなくなる病気。

心筋梗塞は、心臓の筋肉(心筋)に血液を送っている冠動脈が詰まってしまう病気です。心臓の筋肉に十分な血液が送られなくなると、心筋が壊死(壊れて腐っていくこと)していきます。そのため、直ちに病院で治療を受ける必要があります。心筋梗塞は突然死の原因にもなる深刻な病気ですが、早期に適切な治療を行うことで、救命の可能性が高まります。

また、心筋梗塞の予兆として、冠動脈が細くなり、血液の流れが悪くなる「狭心症」があります。心筋梗塞から身を守るには、狭心症を見逃さないことも重要なポイントです。「ときどき胸が締めつけられるように痛くなる」という場合は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。

 

心筋梗塞の主な検査は?

激しい胸痛で救急搬送された場合、診察、検査もスピード重視です。すぐに血液検査、胸部X線検査、心電図、心臓超音波検査などを行います。そこで心筋梗塞とほぼ診断される場合は、カテーテル(細長い形状の管)を用いた冠動脈造影検査へ進みます。これは局所麻酔をして、足のつけ根や腕、手首の血管からカテーテルを挿入。心臓まで到達させた後、カテーテルを通して造影剤を注入して冠動脈をX線撮影するものです。これにより、詰まった血管の場所と状態を観察します。

カテーテル治療で血流を再開させる。

冠動脈造影検査に引き続き、カテーテル治療が行われます。主な治療法は、閉塞した冠動脈を再び開通させる「再灌流療法」です。わかりやすく説明すると、最初に、カテーテルの中に、風船つきの管(バルーンカテーテル)を挿入し、詰まった血管を押し広げます。次に、詰まった部位にステントと呼ばれる金属製の網状の筒を留置します。こうすることで血流を再開させるとともに、再狭窄を防ぎます。

外科的な手術は「冠動脈バイパス手術」。

冠動脈の広範に狭窄が認められるなど、カテーテルで治療できない場合に行う外科的な手術として「冠動脈バイパス手術(CABG)」があります。
冠動脈バイパス手術は、冠動脈の閉塞した場所を迂回し、新しい血管(バイパス)をつくるもの。胸や胃、上肢などから血管を切り取ってきて、バイパスをつくります。この手術により、心筋梗塞の原因となる心臓の筋肉の血流不足が改善されます。

心筋梗塞の原因は、動脈硬化。

心筋梗塞の主な原因は、動脈硬化です。動脈硬化は血管が硬くなったり、コレステロールが蓄積されて細くなったりする状態です。動脈硬化が進むと、冠動脈の血管内にプラークという脂肪などの塊がたまり、このプラークが破れて血栓(血の塊)ができてしまいます。
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を持っていると、動脈硬化が進行しやすくなります。食事や運動、禁煙など、生活習慣の改善が、心筋梗塞の予防につながります。

画像提供:PIXTA

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  • アバター アライ キミコ より:

    心筋梗塞による救急搬送で、カテーテル挿入をし(3本)、3年近くなります。
    この頃になり、首が回らない肩が上がりにくいなど約5か月位継続した痛みを伴なっています。その間、担当医師はじめ近隣の整形外科等の診察を受けていますが、原因不明と言われ今日に至っています。今の所、医師から痛み止めとしてステロイド服用をしています。
    このまま仕方の無い状態でしょうか?
    現在、67歳の兄の体調の相談です。

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