膝をつくと痛い―変形性膝関節症のサインを見逃さないで!
コロナ禍でも気をつけるべき病気について:変形性膝関節症
「最近、膝をつくと痛い」「膝の動きが悪くなった」といったことはありませんか? もしかしたら、変形性膝関節症のサインかもしれません。放置すると、痛みが次第に強くなって歩行困難になったり、介護が必要になることもあります。そうならないためには、できるだけ早く受診することが重要です。
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膝の痛み・腫れ・変形がおこり、自力で歩けなくなる
変形性膝関節症の痛みや違和感は、はじめは安静にすると落ち着くため、そのまま放置してしまう人が少なくないようです。
その間に症状は進み、「立ったり座ったりがつらい」「正座ができない」「階段の昇り降りがつらい」など、生活のさまざまな場面で不便を感じるようになります。
重症になると、膝の痛みや腫れ、変形が進み、自力で歩けなくなって要介護状態になることもあります。単なる「膝の痛み」にとどまらず、生活全体に大きな支障が出て、したいことができなくなる恐れが大きいのです。
加齢などに伴い軟骨がすり減って痛みが出る
健康な人の膝関節は、骨同士がぶつからないように滑らかな軟骨でおおわれ、半月板がクッションの役目を果たして、スムーズに動けるようになっています。
これに対して、変形性膝関節症の人の膝関節は、軟骨と半月板がすり減って炎症を起こしています。そのため、痛みや腫れがおこるのです。
軟骨や半月板がすり減る主な原因は加齢です。
「歩く・立つ・座る」といった動作ができるのは膝関節のおかげですが、長い年月こうした動きを繰り返すのは、膝関節にとって大きな負担になります。
そのため、年をとるほど軟骨や半月板がすり減りやすくなり、変形性膝関節症の症状が出るのです。
変形性膝関節症の要因には、加齢のほか、肥満、仕事での膝の酷使、激しいスポーツ、骨折・半月板損傷・関節炎などの経験、大腿四頭筋の筋力低下などもあげられます。
中高年の女性に多いのが特徴
この病気は中高年の女性に多く、患者数は男性のおよそ2倍といわれます。女性の場合、男性に比べて膝関節を守る筋力(大腿四頭筋)が弱く、関節も小さいため、膝にかかる負担が大きいからです。
中高年女性にO脚の人がみられるのも変形性膝関節症が原因です。膝関節の内側の軟骨がすり減って痛むため、関節の外側に体重をかけるようになり、結果としてO脚になってしまうのです。
症状を見逃さず、できるだけ早く受診を!
軟骨がいったんすり減って変形した膝関節は、残念ながら元に戻すことはできません。しかし、適切に対処すれば、痛みや腫れなどのつらい症状を和らげたり、症状の悪化を防いだりすることはできます。
「膝が痛む」「こわばるなど違和感がある」「曲げ伸ばしがつらい」といった症状は、変形性膝関節症のサインです。「年のせい」「休めば治る」と放置せず、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。いつまでも自分の足で歩き、生き生きと暮らすために、早めの受診をおすすめします。
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いかがでしたか。今回は、変形性膝関節症のサインについてご紹介しました。
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参考文献・出典など
■日本整形外科学会『変形性膝関節症』
■気管支喘息の専門医によるWEBセミナー『【LIVE配信】咳が続いて息が苦しいけれども、気管支喘息?』へ
■慢性閉塞性肺疾患(COPD)の専門医によるWEBセミナー『【LIVE配信】動くとえらいのですが、私COPDですか?』へ
■肺がんの専門医によるWEBセミナー『【LIVE配信】肺がんの話をしましょう!肺がんの最大の危険因子は喫煙、ではない?』へ
画像提供:PIXTA
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