
乳腺炎の基礎知識
授乳期間中に発症しやすい、乳腺炎
おっぱいの痛みや違和感、それは乳腺炎の症状かもしれません。 スポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
おっぱいの痛みや体調不良を引き起こす乳腺炎
乳腺炎とは、何らかの原因で乳腺が炎症してしまう病気です。
「おっぱいに張りがあって痛い。」、「授乳を始めてから、倦怠感や悪寒を感じる。」という方は、乳腺炎のおそれがあります。この記事では乳腺炎の予防法やセルフチェック方法もご紹介しているので、一度確認してみてください。
乳腺炎は大きく分けて「急性」と「慢性」のものに分かれます。
そして、「急性乳腺炎」には、「うっ滞性乳腺炎(うったいせいにゅうせんえん)」と「急性化膿性乳腺炎(きゅうせいかのうせいにゅうせんえん)」があり、これらは主に赤ちゃんに母乳をあげている時期にかかりやすいものです。
一方、「慢性乳腺炎(まんせいにゅうせんえん)」は、症状が長引く乳腺炎の総称で、例として「乳輪下腫瘍(にゅうりんかのうよう)」や「肉芽腫性乳腺炎(にくげしゅにゅうせんえん)」などがあり、授乳経験のない方でもかかってしまうおそれがあります。さらに慢性乳腺炎は、激しい症状はないものの、再発性のあるものや難治性(治療が難しく、病状も長く続き日常生活の負担が大きいこと)のものもあり、より一層の注意が必要です。

最大の原因は乳汁の溜まり。細菌が感染し、症状が悪化することも。
うっ滞性乳腺炎
赤ちゃんのおっぱいを吸う力が十分でなかったり、授乳の間隔が長く空くことで、乳管に乳汁が溜まり、乳管内の圧力があがり、炎症が起こりやすくなります。
急性化膿性乳腺炎
乳管に細菌が感染し、炎症が起こります。特に、乳頭に傷や白斑がある場合は細菌感染のリスクが高くなるので、乳頭のお手入れを行うことが望ましいです。
慢性乳腺炎
急性化膿性乳腺炎と同様に細菌感染します。急性化膿性乳腺炎にかかった方が発症する場合が多く、陥没乳頭の方もなりやすいと言われております。
おっぱいの腫れ、痛み、赤み。それは乳腺炎の症状かも?
うっ滞性乳腺炎
おっぱいの腫れ、痛み、赤み、熱感
急性化膿性乳腺炎
おっぱいの腫れ、痛み、赤み、熱感、倦怠感、高熱、悪寒、頭痛、関節痛、吐き気
慢性乳腺炎
病態によって様々な症状が見られます。おっぱいにしこりができたり、乳輪付近から膿がでることもあります。急性化膿性乳腺炎のような激しい症状は見られないことが多いですが、繰り返し症状が出ることがあるため、早めに受診し、適切な処置を行うことが重要です。

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乳腺炎の対処法で最も大切なのは「母乳をしっかり出してあげること」
授乳期の乳腺炎でお悩みの方のほとんどは、うっ滞性乳腺炎である場合が多いです。うっ滞性乳腺炎の対処で最も大切なのが「母乳をしっかり出してあげること」。また細菌が入り急性化膿性乳腺炎とならないようにおっぱいを清潔に保つことも大切になってきます。
下記に具体的な対処法をまとめているので、お身体に無理のないように試してみてください。
母乳をしっかり出してあげるためにできること
・授乳の頻度を増やす (※うっ滞性乳腺炎にかかっていても、母乳が赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性は極めて低いとされています。)
・授乳時は姿勢を変えながら行う
・余分な母乳は搾ってあげる
・定期的におっぱいのマッサージを行う
・バランスのいい食事を心がけ、血流を良くする
・ストレッチや適度な運動を行い、血流を良くする
おっぱいを清潔に保ち細菌が入らないようにするためにできること
・授乳前に手洗いを行う
・乳頭に傷などがある場合は保護クリームを使う
乳腺炎の予防の観点からもこれらの方法が有効です。妊娠中から無理のない範囲で行ってみるといいかもしれませんね。
また急性化膿性乳腺炎、慢性乳腺炎の疑いがある場合は、抗菌薬による治療や時には手術を行う必要があります。
ご自身で判断せずに、速やかにお医者さんに相談しましょう。
参考文献・出典など
■女性感染症ナビ乳腺炎
■お医者さんオンライン乳腺炎
■All About 乳がん. Info慢性乳腺炎とはどのような病気ですか?
画像提供:PIXTA
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