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病院・クリニックからのトピックス
岡崎市民病院

【治療を学ぼう】 ロボット支援手術

岡崎市民病院のCure

2020年3月26日|1,444 VIEW

ロボット支援手術とは?

医師がロボットを遠隔操作して行う内視鏡手術。
正確で負担の少ない手術が可能です。

前立腺がんを皮切りに、適用範囲が広がっています。

当院では、令和2年6月を目処に、手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を用いたロボット支援手術を開始する予定です。ロボット支援手術は内視鏡手術の一つで、医師が直接、内視鏡や鉗子などを操作する従来の内視鏡手術とは異なり、医師の遠隔操作のもと、ロボットが器具を動かして行います。もともとは米国の技術ですが、日本においても平成24年に前立腺がんに対する前立腺全摘除術が保険適用されて以降、全国で多くの手術が実施され、治療法として確立してきました。現在では、前立腺がんに加え、腎がん、胃がん、食道がん、直腸がん、肺がん、縦隔悪性腫瘍、膀胱がん、子宮体がんなどの多様な領域で、保険適用下でのロボット支援手術が可能となります。当院においても前立腺がんから始め、徐々に対象を広げていく予定です。

ロボットの特長を活かした、繊細で正確な手術です。

 

ロボット支援手術には、内視鏡手術の持つ「出血量が少ない」「傷が小さく回復も早い」などの特長に加え、機械ならではの良さがあります。まずは「繊細で精密な動作」。ダヴィンチの鉗子には360度回転可能な関節があり、コンピュータ制御により手振れも補正されます。そのため小さなスペースでも繊細な手術を行うことができ、尿道と膀胱を縫い合わせるような難度の高い手技も、正確に安定して行うことが可能です。次に「鮮明かつ立体的な視野」。従来の内視鏡手術では二次元画像を見ながら手術をしますが、ダヴィンチでは、ズーム機能を搭載した3Dカメラを用いるため、正確な位置感覚に基づいて手術を行うことができます。当院では、ダヴィンチの最新機種である「Xi」を導入し、こうした特長を活かしながら、正確で体に負担の少ない手術を提供していきたいと思います。

 

Doctor’s message

泌尿器科部長 泌尿器科専門医・指導医
勝野 曉
初症例から質の高い手術を行えるよう、準備を進めています。

がん診療連携拠点病院である当院にとって、がん治療のラインナップを揃え、患者さんの選択肢を増やすことは重要です。当科では、今回「ダヴィンチXi」を導入することで、泌尿器科がんに関するほぼすべての治療を提供できるようになります。
しかし、最新機器を導入しても、使う側の知識や技術が伴わなければ意味がありません。そのため当科では、私を含めたロボット支援手術に関わるスタッフが、他院での見学や、勉強会、研修などに積極的に参加し研鑽を積んでいます。また、令和2年4月にはロボット支援手術のエキスパートである医師も赴任予定ですので、同医師と協力し、初症例からハイレベルな手術を行えるよう、準備を進めていきたいと思います。

 

 

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