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新型コロナウイルス対策特集
中日新聞LINKED〈発〉

地域医療の先達からの手紙

石川 清先生(前名古屋第二赤十字病院 院長)

2020年4月17日|606 VIEW

4月5日、中日新聞LINKED編集部にメールが届きました。
送ってくださったのは、名古屋第二赤十字病院の名誉院長である石川 清先生(愛知医療学院短期大学 学長)です。石川先生は、名古屋第二赤十字病院の院長として、長い間、地域医療の最前線で采配を振るってこられました。
先生の言葉は、これから新型コロナウイルス感染症と闘っていく私たちの問題意識の基礎になると考え、先生のご許可を得てほぼ原文のまま、ここに紹介したいと思います。

Message

中日新聞LINKEDの新型コロナウイルスの記事を読みました。
時機を失せず、しっかりと書かれた内容で素晴らしいと思いました。

この記事を見て、一般の人だけでなく、医療従事者がどれくらい
反応してもらえるかが大切かと思いました。
最近、八事日赤の方にも行っていないので、他院の状況も含めて、
院内の状況がどうなっているのかよく分かりません。

私は個人的には、間違いなく近い将来、日本も欧米と同じようになると思っています。
その時のことを考えると非常に脅威に思っています。

その時のために病院のトップがどれくらい準備をしているのか?
日本のICUベッドはイタリアの半分以下ですし、集中治療の体制は
非常に脆弱だと思っています。


今でさえ感染症指定病院はアップアップの状態かと思いますので、
この先、重症患者が増えれば、これらの病院は間違いなく医療崩壊が起こります。

今から全病院が新型コロナウイルス感染患者の急増に備え、空床確保、
スタッフの確保、予定入院の先延ばし等体制作りの準備を
しておくべきだと思っています。

今の他の病院の状況はどうなっているでしょうか?

また、中日新聞LINKEDとしてはどう思いますか?

 

先生のご指摘のように、今まさに、全病院が新型コロナウイルス感染患者の急増に備え、「空床確保、スタッフの確保、予定入院の先延ばし等体制づくりの準備」を急ピッチで進めている状況です。
今、私たちにできることは、そんな病院を、そして医療従事者を、孤軍奮闘の状態にすることなく、励まし、支え、協力し、応援する意識の徹底ではないでしょうか。そのことをあらためて深く認識し、私たちはこれからも正しい情報発信と病院広報活動に取り組んでまいります。

石川 清先生 プロフィール

1994年、名古屋第二赤十字病院 麻酔科・集中治療部長。2001年、副院長・救命救急センター長。名古屋市立大学医学部臨床教授。2007年、名古屋第二赤十字病院 院長。2018年、同名誉院長。日本赤十字社愛知県支部 参与。愛知医療学院短期大学 教授。2019年、愛知医療学院短期大学 学長。(医学博士)

 

画像提供:PIXTA

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