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新型コロナウイルス対策特集
中日新聞LINKED〈発〉

理性を働かせ、正しく理解しよう。

今一度、正しい情報を確認しよう。

2020年4月1日|759 VIEW

新型コロナウイルス感染症が広がるなか、私たちにできることは何でしょうか。現状を正しく理解し、感染症医療への理解を深めることが、自分や家族の命を守る第一歩になります。

※出典:新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年3月19日)ほか

自分の地域の情報、正しい情報にアンテナを張ろう。

新型コロナウイルスへの対策は、地域ごとに異なります。また、インターネットには、怪しい情報もいっぱい飛び交っています。そうした玉石混交の情報のなかから、正しいニュースをこまめにチェックするようにしましょう。
LINKEDがおすすめするのは、自治体のホームページです。お住まいの都道府県・市町村では、新型コロナウイルスの感染症への対応や、感染症患者の発生状況について日々情報発信しています。
また、政府も特別サイトを立ち上げて、感染症の基本的な知識や対策などを紹介しています。

■感染症対策特集~様々な感染症から身を守りましょう~(首相官邸)

PCR検査の効果と限界を正しく理解する。

※出典:厚生労働省資料「新型コロナウイルス検査の保険適用について」

新型コロナウイルス感染症の有無を調べるPCR検査。現在は、公的医療保険の適用になりましたが、どの病院でもできるわけではありません。定められた「帰国者・接触者外来」を受診し、医師が必要と認めた場合に限られます。
このように、日本では一貫して、症例を絞って検査する体制をとっています。その狙いは、どこにあるでしょうか。それは、限られた医療資源のなかで、重症者の早期発見を最優先しているからです。もし、誰でも自由に検査を受けられるようにすれば、たちまち検査機能はパンクし、重症な人への対応が遅れてしまいます。また、症例を絞っているのは、病院の院内感染を抑える目的もあります。不特定多数の人がPCR検査を受けるために一斉に病院へ行けば、それだけ医療者や患者が感染のリスクにさらされてしまいます。さらに、PCR検査は決して万能ではありません。感染していても「陽性」と出ないことがあり、症状も合わせて、慎重に診断すべきなのです。
ただ、感染経路の不明な感染者の増加につれ、もっと多くの検査を望む声が高まっています。医療者への二次感染のリスクを最小限に抑えつつ、今まで以上に必要な検査を実施していかねばなりません。

 

少ない医療者をみんなで守り、支えていく。

※出典:OECD Health Statistics 2019より

検査について理解を深めると同時に、医療機関の現状にも関心を寄せたいものです。新型コロナウイルス感染症の患者がこのまま増え続けると、病院にはかつてないほどの大きな負荷がかかります。日本には、良質な医療体制があり、優れた医師、看護師、コメディカルスタッフがいますが、その人数は決して多くありません。
たとえば、経済協力開発機構(OECD)の統計(2019年)によれば、日本の人口1000人当たりの医師数は2.4人で、医療危機にあるイタリアの4.0人よりも少ないのです(OECD平均は3.5人)。
その限られた人的資源を、感染症から守り、過重労働から守る、という意識を強く持つことが、私たちの安心を守ることに繋がっていくのではないでしょうか。

 

感染者への偏見や差別、病院の風評被害をなくす。

感染者や濃厚接触者への偏見、差別が問題になっています。国内では早い段階で、中国人への排除的な発言や態度が見られ、問題になりました。海外では、日本人もアジア人であることから、感染者と見られ、差別を受けることもあるといいます。また、職員が感染した病院への風評被害も深刻です。新型コロナウイルス感染症患者を受け入れ、心を尽くして医療や看護を提供した結果、住民から避けられるのはあまりにも理不尽といえるでしょう。
私たちの誰が、新型コロナウイルスに感染してもおかしくない状況です。
一人ひとりが理性的な判断をすることが求められています。

 
 

 

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