認知症の家族を介護する方へ、知っておきたい症状、対応方法、心得。
コロナ禍でも気をつけるべき病気・健康情報:認知症
認知症の家族の介護。「私がしっかりやらなくては」と思っている、あなた。でも、思いだけで認知症介護は続きません。どんな症状か、どう対応すればよいか、そして、自分にとって大切なことは何か。それを知ることが良い介護、介護者のストレス軽減に繋がります。
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中核症状と行動・心理症状(BPSD)、二つの症状が出てきます。
家族が認知症と診断された。何型かも解った。介護しなければ。と思う前に、知っておくとよいことがあります。まずは、どのような症状が出るかです。大きく分けると二つ。一つは、ほとんどの認知症で現れる「中核症状」。そしてもう一つは、本人の生活環境、生活、それまでの人生などが影響する「行動・心理症状(BPSD)」です。
中核症状には、記憶障害、見当識障害、失認・先行・失語、実行機能障害・判断力障害があります。一方、行動・心理症状は、徘徊、暴言・暴力、妄想、意欲の低下、興奮、不安、幻覚、鬱状態などが挙げられます。
認知症になると、それまでの本人とは違う様子が多々あるため、介護する家族は、言動の一つひとつに驚く、悲しくなるといったことがあるかもしれません。そうしたときに、上記を知っておくと少しご自分自身が落ち着くのではないでしょうか。
代表的な三種の認知症における、症状の具体例を紹介します。
●アルツハイマー型認知症
記憶障害が主な症状です。初期段階では最近の記憶がおぼろげになり、進行すると過去の記憶などにも障害が生じてきます。さらに、モノを盗まれたなどの妄想、睡眠障害、幻覚、夜間せん妄(夜間に大声を出す、暴れる)、徘徊などが起こる人もいます。
●脳血管性認知症
損傷を受けた部位によって症状が変わります。例を挙げると、記憶障害があるのに、本を読む理解力があるといったものです。初期段階から始まる傾向として、歩行障害、排尿障害、手足の麻痺、パーキンソン病に似た症状があります。
●レビー小体型認知症
主な症状は幻視、妄想が多く、例えば、その場にいない人、小動物、虫などが見えるようになります。パーキンソン病(転びやすい、手が震える、動きが緩慢など)を同時に現れるのも特徴です。抑鬱傾向もあり、初期では鬱病と思われることもありますが、穏やかだったのが急に興奮する、錯乱状態になるなど、精神状態が大きく変化します。
画像提供:PIXTA
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