スキン-テアの看護

Care 療養支援のおはなし

ちょっとした刺激でできる皮膚の傷を速やかに手当てし、しっかり予防していきます。

01 スキン-テアは主に高齢者の四肢にできる外傷性創傷です。

スキン-テアは、摩擦やずれ、圧迫によって、皮膚が裂けて生じる真皮深層までの損傷です。たとえば「リストバンドで手首が擦れた」「ベッド柵に腕をぶつけた」など、何気ない日常生活のなかで起こりやすく、高齢で抗凝固剤を服用している人、お風呂に入れない人などはリスクが高くなります。以前は単に「皮膚が裂けた、めくれた、はがれた」という表現をしてきましたが、スキン-テアという病名がつけられ、対策に本腰を入れるようになりました。そして、平成30年4月の診療報酬改定から、入院時に行う褥瘡に関するリスク評価の項目に、スキン-テアが組み込まれることになりました。

02 スキン-テアの処置方法を、病棟の看護師で共有しています。


スキン-テアができた場合、専用の処置方法があります。まず、はがれた皮膚を戻して、その上に、剥離刺激の少ない被覆剤を貼ります。当院では全病棟の看護師がその方法を熟知し、スキン-テアを見つけたら素早く処置するよう努めています。
今後の課題は、スキン-テアの予防です。皮膚は乾燥すると脆弱になり、破れやすくなります。また、かゆみを生じやすく、そこから傷に移行しやすくなります。そのため、スキン-テアのリスクの高い患者さんには、とくに保湿ケアを徹底することが重要です。入院中、スキン-テアを治すだけでなく、作らせないことを目標に、より良いケアを実践していきます。

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私たちが支援します
杉浦 裕美
( 皮膚・排泄ケア認定看護師)
スキン-テアは、高齢になれば誰にでもできる傷です。

スキン-テアはまだ耳慣れない言葉かもしれませんが、高齢になると誰にでもできる傷です。基本的な予防策は、徹底した保湿ケアです。海外の研究によると、1日2回保湿剤を塗るだけで、かなりの数のスキン-テアを予防できるようになったといいます。その研究報告を読み、私自身、保湿の大切さを強く意識するようになり、入院患者さんに実践するよう心がけています。
また、患者さんが退院される場合、自宅でも保湿ケアを続けられるようご本人やご家族への指導にも力を入れています。今後は、そうしたスキン-テアに関わる知識を、地域の医療・介護に関わる方々へ積極的に伝え、地域全体で取り組みを強化していきたいと考えています。

 

 

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